2025年05月02日
Q:相続手続きで必要な戸籍がよくわからないので、司法書士の先生に教えていただきたい。(高松)
高松で暮らしていた父が亡くなったので、相続手続きを進めなければならないのですが、初歩的なことでつまずいていてなかなか手続きを進められずにいます。
相続手続きには戸籍が必要だと聞いたので、父が亡くなったことがわかる戸籍をもって銀行に手続きをしにいったのですが、戸籍が足りないとのことで受け付けてもらえませんでした。銀行の窓口の人が言うには、もっと戸籍を集めなければならないそうなのですが、戸籍を集めるということがどういうことなのかわからず、説明を受けてもいまいち理解しきれませんでした。
司法書士の先生、相続手続きで必要な戸籍について教えていただけますか。 (高松)
A:相続手続きで必要となるのは、被相続人の出生~死亡までの戸籍、ならびに相続人の現在の戸籍です。
高松相続遺言相談室にお問い合わせいただきありがとうございます。
相続手続きを進めるにあたり必要となる戸籍は、以下のものが挙げられます。
(1)被相続人の戸籍(出生~死亡までの連続したすべての戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本など)
(2)相続人全員の戸籍謄本(現在のもの)
高松のご相談者様が混乱なさっているのは、(1)被相続人の戸籍ではないでしょうか。実は、多くの方が出生から死亡までの間に転籍をしています。例えば、結婚をすると夫婦で新たな戸籍を作ることになります。転居を繰り返している方の場合、その都度本籍地を変えているケースもあります。さまざまな理由で転籍を経験している場合、1人につき複数の戸籍がある状態になるのです。
それでは、なぜ相続手続きでは出生~死亡までの連続したすべての戸籍が必要になるのでしょうか。それは、亡くなった方のすべての戸籍を集めることで、誰が相続人になるのかを第三者に証明ができるからです。
出生~死亡までの連続したすべての戸籍には、ご両親やご兄弟、配偶者や子どもがいるのかといった家族構成がすべて記されています。戸籍を読み解くことで、被相続人に認知している子や養子がいることが発覚するケースもあります。その場合はその認知している子や養子にも相続権が発生しますので、戸籍の収集は早めに行うことをおすすめしております。
なお、戸籍法の一部改正により、2024年3月1日から戸籍の広域交付が開始されました。この制度により、本籍地以外の市区町村窓口でも戸籍証明書等を請求することができるようになりましたので、複数の市区町村窓口に問い合わせることなく、一か所の市区町村窓口で被相続人の出生~死亡までのすべての戸籍が揃います。
なお、広域交付の制度は本人、配偶者、子、父母などでなければ利用できません。兄弟姉妹や代理人は利用の対象外となります。
相続では戸籍をはじめとして多くの書類を扱うことになりますので、混乱なさることもあるかと存じます。中には時間や手間のかかる手続きや、期限内に行わなければならない手続きもあるため、相続に不慣れな方では対応に苦慮することもあるでしょう。
高松相続遺言相談室は相続のプロとして、高松の皆様の相続手続きが滞りなく進むようお手伝いいたします。初回のご相談は完全無料ですので、相続でお悩みの高松の皆様はぜひお気軽にお問い合わせください。
2025年04月03日
Q:不動産を相続した場合、どのような手続きが必要になるのか司法書士の先生に教えていただきたい。(高松)
先日急逝した母の相続手続きのことで、司法書士の先生に質問があります。両親が暮らしていた高松の自宅は、昔、母が祖父から相続した不動産ということもあり、母の名義となっております。この高松の自宅は今後も父が暮らしますし、父も60代でまだまだ若いので、私としては父が自宅を相続したらよいのではないかと思っています。しかし、父としては私に高松の自宅を相続させたいという思いがあるようで、誰が相続するのかまだ決まっていない状況です。
まだまだ相続について家族で話し合う必要があると思っていますが、話しがついていないとはいえ、このまま相続手続きを進めずにいてもよいものなのだろうかと不安もあります。司法書士の先生、もし私が不動産を相続することになった場合、どのような相続手続きが必要になるのでしょうか。今後の手続きについて確認したうえで、もう一度父と話し合ってみたいと思います。(高松)
A:相続した不動産は「相続登記」という不動産の名義変更の手続きが必要となります。
不動産を相続することになった人は、その不動産の所有権が、被相続人(今回ですと、亡くなったお母様)から別の人に移転した、という登記申請を行う必要があります。相続に伴う所有権移転の登記を「相続登記」といいます。わかりやすくいいますと、不動産の名義変更の申請だとお考えください。
相続登記は、2024年4月1日より申請が義務化されています。定められた期限内に登記申請を終えていない場合、罰則(10万円以下の過料)の対象となることもありますので、お早めに手続きを進めていくことをおすすめいたします。
相続登記を行う場合は、一般的に以下のような流れで手続きを進めていきます。
【相続登記申請の流れ】
1.遺産分割協議を実施し、遺産分割協議書を作成する
まずは、不動産を含め相続財産を誰がどの程度相続するのか、相続人全員で話し合います。この話し合い(遺産分割協議)でまとまった内容は、遺産分割協議書として書き起こします。この遺産分割協議書は、相続登記申請の際に提示が求められますので、相続人全員が署名し、実印を押して完成させておきましょう。
2.相続登記の申請書に添付する書類を準備する
相続登記の申請時には、申請書のほかに以下のような書類も添付が必要ですので、事前に準備します。必要書類は相続状況によって多少異なりますが、主に必要となる書類は以下のようなものが挙げられます。
- 相続人全員の現在の戸籍謄本
- 被相続人の出生から死亡までの一連の戸籍謄本等
- 相続する人の住民票
- 被相続人の住民票の除票
- 対象不動産の固定資産評価証明書
- 遺産分割協議書
- 印鑑登録証明書 など
3.法務局にて相続登記の申請を行う
対象不動産の所在地によって、相続登記の申請先法務局が異なります。対象不動産の所轄がどの法務局になるのか調べて、登記申請を行いましょう。
以上が一般的な流れですが、ご状況によって手続きがより複雑になる場合もあります。相続登記の申請は司法書士に依頼することも可能ですので、まずは相続を専門とする司法書士などの専門家に相談し、ご自身のケースでどのような相続手続きが必要となるか確認されるとよいのではないでしょうか。
高松相続遺言相談室では、高松の皆様に向けて相続に関する初回無料相談を実施しております。高松の皆様のお話を丁寧にお伺いしたうえで、必要となる相続手続きを順序だててご説明し、ご不明点やご心配なことが解消されるようお手伝いさせていただきます。
よりよい遺産分割方針についてもアドバイスさせていただきますので、高松の皆様はぜひお気軽に高松相続遺言相談室までお問い合わせください。
2025年03月03日
Q:司法書士の先生にお伺いします。父の相続手続きを行う際、遺産分割協議書は必ず作成しなければいけないのでしょうか。(高松)
先日高松で暮らしていた父が亡くなり、相続手続きを行うことになりました。自宅の遺品整理をしながら遺言書を探してみましたが、見つかりませんでしたので、相続人にあたる私と弟で財産の分割方法についてこれから話し合おうと考えています。相続手続きについて調べているときに読んだ記事に、トラブルを防ぐために遺産分割協議書を作成したほうがいいと書かれていたのですが、必ず作成しなければならないのでしょうか。弟とは毎月食事にいくほど仲がよく、父の財産は住んでいた高松の自宅といくらかの預貯金のみですし、お互い忙しいので、遺産分割協議書を作るほどでもないのではないかと思っています。(高松)
A:相続手続きにおいて遺産分割協議書は必ず作らなければならないものではありませんが、作成しておくと安心です。
遺言書が残されていない相続の場合には相続人全員で遺産をどのように分割するかを話し合う遺産分割協議を行い、その内容を遺産分割協議書としてまとめます。
ご兄弟の仲がとてもよいとのことですので、もめないことが一番ですが、残念ながら相続の手続きをきっかけとしてそれまで仲の良かった親族同士がもめてしまうというケースは少なくありません。万が一もめてしまった際にどのような話し合いをしたかを確認できるよう、遺産分割協議書を作成しておくことをおすすめします。
なお、遺言書が残されていない相続において、遺産分割協議書が必要となる場面は以下の通りです。
・不動産の相続登記
・相続税の申告
そのほか、被相続人の相続財産の預貯金口座が複数ある場合にはそれぞれの金融機関の所定用紙に相続人全員の署名押印が必要となるため、遺産分割協議書があると手続きがスムーズです。また、万が一相続人同士がトラブルになった場合、遺産分割協議で話し合った内容を確認するためにも活用できます。
遺言書が残されている相続では遺言書に書かれた内容に従って手続きを行いますので、遺産をどのように分割するかを話し合う遺産分割協議を行う必要はなく、遺産分割協議書も必要ありません。
高松相続遺言相談室では、相続手続きについて高松の皆様に分かりやすくご説明できるよう、相続手続きの専門家による無料相談の場を設けております。
また、相続手続きのみならず、相続全般に精通した司法書士が高松の皆様のお悩みを丁寧にお伺いさせていただいておりますので、遠慮なくお問い合わせください。
高松の皆様、ならびに高松で相続手続きができる事務所をお探しの皆様からのご連絡を心よりお待ち申し上げております。
2025年02月04日
Q:母が亡くなり姉妹で遺産相続を行うことになりました。相続財産が不動産のみですが、姉妹で納得する形で分割を行うにはどうしたら良いのか、司法書士の先生にお伺いします。(高松)
先月、高松の実家に暮らす母が亡くなりました。父はかなり前に他界しておりますので、相続人になるのは私を含めた子供2人(私、妹)だと思います。現在私は高松で、妹は高松から遠く離れた場所に暮らしています。母の遺した現金や銀行の貯金残高を確認しましたがほどんど残されてはいなかったので、遺産としては思いあたるものは不動産だけだと認識しております。母名義の不動産は高松の実家と小さなアパートが一棟です。遺言書は特に聞いていないのでないと思います。
私の考えとしては、できれば実家とアパートを売却することなく相続が行えれば理想的です。姉妹がお互い納得する形で相続するにはどうしたらいいのか、司法書士の先生に相談させていただきたいです。(高松)
A:相続財産である不動産を売却することなく姉妹が納得して分配する方法を探しましょう。
高松相続遺言相談室にご相談いただきありがとうございます。遺言書については特にお母様から伺っていないというお話ですが、遺言書と思われるものが残されていないか、今一度高松のご実家を探してみてみましょう。もし遺言書が見つかった場合は、書かれた内容の遺産分割方法に従う事になりますので、分割について話し合う遺産分割協議は必要がないという事になります。遺言書の有無により対応が大きく変わりますので、遺言書有無確認は最初に行う重要なステップであると言えます。
遺言書を探しても見つからず、遺言書は残されていなかったと結論を出した場合について引き続きご説明します。
被相続人(今回は高松のお母様)が亡くなった場合には、遺された財産というものは相続人(今回は相談者様と妹様)の共有財産となりますので、遺産分割を行わなければなりません。ご実家やアパートを売却しない事をご希望でしたら、主に「現物分割」と「代償分割」の2つの方法が考えられます。
「現物分割」はシンプルで、遺産をそのままの形で分割する方法です。例えば、ご相談者様がご実家、妹様がアパートを相続するといった相続方法です。不動産の評価が同じになる事はないと思うので、公平性に欠けて納得がいかないというケースもあるかと思います。
「代償分割」というのは、まず最初に相続人のうち一人もしくは複数人が被相続人の遺産を相続します。その後、法定相続分に満たない財産を相続する相続人に対して、不足分相当額の代償金、もしくは代償財産を支払うことで結果的に均等に分割する方法です。この方法ですと相続した自宅に相続人が被相続人の自宅に住んでいる場合など、不動産を手放すことなく遺産分割を行うことができる有用な方法となり得ます。ただ、財産を相続した側が代償金として現金を支払う能力があるかという別の問題も発生します。
不動産売却を考えていらっしゃるのであれば、「換価分割」という方法もあります。相続財産の不動産を売って現金にしてから相続人で分割する方法です。ただし、ご相談者様のように売却予定がないのであればこちらの方法は採用できません。
どの分割方法であれ、公平性の高い遺産分割は高松のご自宅とアパートの評価を行ってからでないと難しいかと思われます。評価後に遺産分割について、改めてご姉妹で相談されることが良いと思います。
高松相続遺言相談室では、高松の皆様に相続手続きについて分かりやすくご理解いただけるように、遺産相続手続きの専門家による無料相談の場を設けております。また、遺産相続手続きのみならず、相続全般に精通した専門家が高松の皆様のお悩みを丁寧にお伺いさせていただいております。高松在住の皆様、ならびに高松で遺産相続手続きができる事務所をお探しの皆様からのご連絡、お問合せを、職員一同心よりお待ち申し上げております。
2025年01月07日
Q:司法書士の先生、実母の再婚相手が亡くなった場合、私はその方の相続人になりますか?(高松)
この度、司法書士の先生にお聞きしたいことがあり、問合せさせていただきました。
私は、高松在住の30代女性です。先日同じく高松に住む母から連絡があり、再婚相手の方が余命いくばくもない状態のため今後その方の相続手続きが発生した際に、娘の私にも相続を引き受けて欲しいとのことでした。
実父は私が幼い頃に亡くなっており、私が成人したのちに実母は再婚しました。女手ひとつで育ててくれた母ですので、再婚相手の方の相続で何らかの財産を受け取るのであれば、母にすべて受け取ってほしいと思っています。そもそも、関わりのない再婚相手の相続を私が受け取ることに躊躇もあるため、できれば辞退したいです。
司法書士の先生、私は相続に関する知識がないためよくわからないのですが、このまま母の再婚相手が亡くなった場合に、私が相続人になってしまうのでしょうか。(高松)
A:これまでに養子縁組をしていたのであれば、ご相談者様は法定相続人となります。
今回のご相談は、「再婚相手の方と養子縁組をしたかどうか」によって回答が変わります。
ご相談者様の成人後にお母様が再婚されたとのことですが、その後に養子縁組の届出を出していたのであれば、お母様がおっしゃる通り相続手続きが発生した際にご相談者様は法定相続人となります。養子縁組届には養子になる方と養親になる方の自署捺印が必要となりますので、ご相談者様が養子縁組をしたかどうかはお分かりになるでしょう。
もし養子縁組をしており法定相続人であったとしても、ご相談内容にある通り相続をしたくないとのお気持ちがあるようでしたら、相続を放棄する手段もあります。相続手続きは複雑で難しい分野ではありますが、相続放棄を検討する際は相続の専門家に相談すると適切なアドバイスが受けられるでしょう。
高松をはじめ、高松相続遺言相談室では相続・遺言に関する様々なお悩みやご相談を数多くいただいております。相続のご経験がなく何をしたらよいのか分からない、専門家の話のアドバイスがほしいなど、お困りごとがございましたら、お気軽に高松相続遺言相談室の初回無料相談をご活用ください。
高松近郊のみなさまのご相談に親身に寄り添ったサポートを心掛けております。高松相続遺言相談室の所員一同、皆様のお越しをお待ちしております。